香りの国、中国

 先月、北京に二泊三日の所内旅行の振舞いを頂いて5,6駒だけど良い写真が撮れたと思う。

 その間、中国料理をレストランなどで何度か体験して、和食や西洋料理よりも香りを大事にした料理という印象を受けた。

 サフランライスなどは香りこそエキゾチックだが、味は一般の日本人にとっては、極端に薄いな、という感じで事務所の一行には評判が悪かった。香りを楽しんで食べることで、脂肪分や塩分などを控えめにできるという知恵かも知れないのだが(特に他の料理が脂っこいので?)。
 お茶も現地ではジャスミン茶が特に人気のようだ。

 帰国してから、これらの印象を思い出し、考えてみた。
 いま日本で香りというと、「癒し」に短絡的に結びついてしまうが、中国で永く実践されている香りの応用は、「癒しを超えた何か」を狙ったものに思われてきた。

 香りによって脳の或る箇所が適度な刺激を受けて、それが身体のシステム全体に特定の調整作用を与える、そんな知恵が古来伝えられているのでは?そんな気がしてくる神秘的な国、そして街であった。

 ところで、今の北京の交通渋滞は想像を絶するものがある。万里の長城を見学後、夕刻に北京市内を巡る自動車道路にバスが入る。それから市内のレストランまで4時間以上かかった。だって、歩行者の方がずっと早く移動しているのが分かるのだ。ツアーで来る観光客はもう二度と行きたくないと思うだろう。
 地下鉄で移動すれば何ということはないのだが。ツアーに組まれた予定表はそれを許してくれない。
 オリンピックまでに何とかなるのか?と他人事ながら心配になってくる。選手団をどうやって移動させる?地下鉄しかないよ。観客はどうやって?これは前代未聞のオリンピックになるかも知れない。